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【VOOとSPXLの比較】SPXLは長期投資に向いていないのか。

今回の記事はVOOとSPXLの比較です。

メインテーマは「SPXLは長期投資に向いていないのか」です。

それをVOOとSPXLの比較を通して考えていきたいです。

VOOはS&P500に連動するETFで、長期投資の王道として知られています。

ではS&P500の3倍の動きを目的としている、SPXLは長期投資できないのか。

3倍の動きを目指しているとはいえ、SPXLもS&P500と連動したETFといえるのではないか。

その疑問からこの記事は生まれました。

1.結論

まずは結論から書きます。

SPXLは長期投資しても大丈夫というのが当サイトの結論です。

過去のチャートを見ても、S&P500と同じようにSPXLも右肩上がりを描いています。

しかし注意点があり、SPXLは値動きが激しすぎるということです。

株価が半分以下になることもあり、リスク許容度が低い人には長期投資をおすすめできません。

SPXLで長期投資をしても大丈夫ですが、リスク許容度の低い人には長期投資をおすすめしないというのが当サイトの結論です。

2.この記事を書くきっかけ

私が投資をしていて疑問に思っていたことがあります。

それは「SPXLで長期投資をしてはいけないのか」。

基本的に長期投資をするなら、VOOやVTIに投資するのが良いと教わります。

それには自分も納得します。

米国株は過去右肩上がりだったし、実際に自分で投資をやっていると株価はやはり上がりでした。

米国経済は強く企業も強い。

色々考えると、波はありながらもVOOはこれからも長期的に右肩上がりになるのでしょう

しかし。

じゃあSPXLはどうなのかと。

SPXLはS&P500の3倍の動きを目指すETFです。

S&P500を元ネタにしているVOOは長期投資が推奨されています。

ではなぜSPXLは駄目なのか。

基本的にSPXLを含む3倍ETFなどレバレッジETFは、投資で嫌われているように感じます。

ネットで拡散力をもつ著名投資家の何人かは「レバレッジETFは絶対にやめておけ」と言っているのを実際に聞いたことがあります。

これには私は疑問を感じます。

VOOは長期投資OK。

なぜならS&P500に連動しているから、アメリカに投資しているから。

ではSPXLは駄目なのか。

同じS&P500ではないか。

S&P500は長期的に見て、右肩上がりならばSPXLも長期的に右肩上がりなのではないか。

2.VOOとSPXLのチャート比較

その答えを出すには過去のパフォーマンスを見るのが早いです。

GoogleFinanceより参照


上記の図は1982年11月から2022年10月25日までのS&P500の動きです。

株価の大きな下げ時期はありますが、それでも長期的に右肩上がりです。

パフォーマンスは実に2644%ととんでもない数値になっています。

過去の動きを見ると、やはりS&P500への投資は正解だといえます。

ということはSPXLに投資しても良いのではないか。

次にVOOとSPXLの比較チャートを掲載します。

VOOのETFが設立されたのが2010年なので、2011年あたりからの期間を抽出しています。

(ちなみにGoogleFinanceでは期間設定が無理だったのでYahooFinanceで作成)

YahooFinanceより参照


青線がVOO、赤線がSPXL。

数値を確認すると2011年3月から2022年10月までVOOは+193%、SPXLは+795%という数値を出しています。

パフォーマンスは圧倒的にSPXLのほうがいいです。

VOOも上昇しているが、SPXLの上昇の比ではないです。

このチャートをみてもSPXLへの投資は間違っていると言えるのでしょうか。

【じっちゃまおすすめ】VTIコア・サテライト戦略!VTIに50〜70%投資、他は個別銘柄に! - 株式ニュース

3.SPXLは値動きが激しすぎる

しかし先ほどのSPXLの値動きですが、とても気になる点がありました。

勘の良い読者ならお気づきでしょうが、もう一度チャートを見てください。

そう、SPXLの値動きが激しすぎるのです。

赤線がSPXLですが、最高パフォーマンスは2000%近くにいっていることに気がつきます。

そして現時点では795%にまで落ちている。

最高2000%にまで行き、今では半分以下の795%。

かなり値動きが激しいです。

この動きから何を言いたいかというと、「長期投資をしていてこの値動きの激しさについていけるのか」ということです。

SPXLは2022年1月に最高値145をつけました。

そして2022年10月に最低値52をつけています。

約65%の下落。

ちなみにVOOは同じ時期に25%の下落ですんでいます。

バイアンドホールドという深淵なる投資法 - 株式ニュース

4.大きな下落について考えてみる

ここで65%の下落について考えてみます。

私はVOOの25%の下落なら耐えることができたとしても、65%の下落には耐えることは出来ないような気がします。

資産が毎日減るのを眺めながら、それがマイナス65%にまで減っていく様を見続ける。

非常にストレスの多い日が続くことは容易に想像できます。

頭の中はSPXLの下落のことばかりになり、気が気じゃない日々が続くことに。

投資でお金をためて幸せになることを目的にしているのですが、SPXLの資産減少が逆に幸せを壊してしまわないか。

最悪、SPXLの株価が下がり資産が大きく減り、耐えられなくなり売ってしまうことが考えられます。

その後株価は回復なんてことはよくある話です。

投資の正解はS&P500やVTIへの投資。しかしもっと大事なのは同じ投資法を継続できるか。 - 株式ニュース

5.結論

ここまでSPXLの長期投資を考えてきました。

まず1つの結論としてSPXLは長期投資OKです。

チャートで見て分かるように、SPXLは長期的に良いパフォーマンスを出しているのは事実です。

SPXLはS&P500の動きを追っているだけあって、やはり長い期間で見ると上昇しています。

しかしもう1つの結論としてSPXLは万人に向く長期投資の方法ではないといえます。

株価が大きく下落することは絶対に起こりうることで、その際の株価下落が激しいからです。

最終的な結論は答えは、「SPXLへの長期投資がいいのかは人によって違う」になります。

月並み。

SPXLへの長期投資でパフォーマンスは出ますが、SPXLの値動きの激しさに耐えられる人じゃないと、SPXLで長期投資は無理です。

長期投資で大事なのは持ち続けることです。

持ち続けられなければ長期投資ではないしパフォーマンスはでません。

だから無理なくできるものがいいです。

SPXLが無理と言うなら、VOOに投資したほうが良い。

無理して途中でやめてしまう可能性があるなら、無理せずに長く続ける方法を取ったほうが良いです。

SPXL、VOOどちらも素晴らしいETFであることに違いはありませんが、本人のリスク許容度に応じてSPXLかVOOを選んだほうが良いと考えます。


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