ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

バイアンドホールドという深淵なる投資法

『バイアンドホールド』は一見地味な投資法

バイアンドホールドは「一見」地味な印象があります。買ってひたすら持ってるだけという、なんのひねりもない投資法だからです。

 

しかし、どこかの経営者のように華やかに見えて実はでたらめだったり、地味な人が実はとても魅力的な人であったりと、「一見」と真逆のことは世の中にけっこう多いです。バイアンドホールドという投資法は一見地味ですが、実はかなり奥が深く、よく考えられた投資法なのではないかと思います。


というのも、そう思う一番の理由として、『株は持っていないと上昇相場に乗れない』
ということがあります。相場が不安定だからと「う〜ん、これからの相場は下がるな」と深読みして株を売ってしまうと、もし株式相場が急転し、株価が上がると上昇相場に乗れません。


確かに「これからの相場は危ない」と読んで、実際に株式相場が下がることもあると思います。そういうときはとてもラッキーで、1つの下落相場を回避して、上昇する前に株式市場にもでってこれれば、市場平均のリターンを大きく超えることできます。ただ問題はそれがいつも可能なのかということ。

 

失敗すれば、それなりの代償を払わないといけない。むしろ、バカみたいにみえるバイアンドホールドは、上昇相場を逃さない投資法であるといえます。

 

売ることを考えなくていい

バイアンドホールドは上昇相場を逃さない投資法ですが、下落相場も逃さない投資法です笑。

 

ただ思うのは米国株で上昇相場と下落相場は、どちらが期間が長かったのか。

 

米国株投資に詳しい人は、ジェレミーシーゲル教授の本で過去200年間のチャートに触れたり、そうでなくても30年間の長期チャートを見たことがあると思います。長期チャートをみると米国株は悪い時期も確かにあるのですが、いずれ高値を更新しているのがわかります。

 

高値を更新しているということは、下落するより上昇している方が長いってことです。いずれ高値を更新するとわかっていれば、そもそも売る必要なくない?と考えてしまいます。

 

あくまで過去のチャートは過去のチャートなので、将来はどうなるのかわかりませんが、200年間という実績や、優良・米国企業の世界規模の優位性をみると、あまり悲観的に考えるのは、むしろ現実的ではないと思います。

 

米国株の将来を考えると、売る時期って相当難しいのではないかと。

 

決断回数を減らし、1つの決定に時間をかけられる

また人間の能力的にも頻繁に売買すると、決定の判断精度が下がるのではないかと思います。「人間は高頻度に決断を繰り返すと、決断の精度が下がる」というのもあるんじゃないかと。あるときに、かなり時間をかけて判断して、利益を得たとしても、それを繰り返すとだんだん間違いが多くなるというか。


反対にバイアンドホールドは買ったら持つというスタイルなので、決断回数が相当すくない。どの銘柄を買うか、いつ買うか、ということくらい。回数が少ないのでそのことに対して考える時間があるし、冷静に落ち着いて向き合えます。

 

バイアンドホールドのいいところは決断回数を減らせて、1つの判断に時間を多くかけられるということにもあるんじゃないかと考えています。

 

奥が深く、深淵なバイアンドホールド

ひたすら持つ投資法が賢明な投資というのも不思議な感じがします。が、いろんな角度から考えるとやっぱりバイアンドホールドは深淵なる投資法だと思うんですよね。

 

長いこと投資していると、「やっぱりあんまり売り買いしないほうが良いかもしれない」と思い直す。考えついた先に、もとに戻るみたいな投資法でしょうか。