ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

【米国株】グロースETFの中で、大型・中型・小型のどれが強いのか?

勢いある銘柄の多い米国のグロース株ですが、ETFで見るといろいろな種類のグロースETFがあります。私がチェックしている主なETFは3つで、大型株グロース、中型株グロース、小型株グロース。この3つ、どれに投資すれば儲かっていたのか?気になったので調べてみました。(調べた日付2021年11月25日)

結論→大型グロースが一番強い。

まずは結論から。調べた結果、大型グロースが強かったです。1年、2年、5年、13年と調べた期間のどれをとっても最高に強いパフォーマンスとなっています。


2番目に強いグロースETFは、時期によって異なりました。1年、2年、5年では中型グロースが小型グロースより強く、13年間の期間では小型グロースが中型グロースより強かったです。


調べているうちに分かったのは、大型株の安定的な強さと小型グロースのクセのある動きです。例えば2010〜2015年くらいまでは、小型グロースは大型グロースを上回るパフォーマンスを記録しています。しかしその後小型グロースは失速、5年間で中型グロースに追いつかれ、13年の期間でも中型グロースに負けています。


大型グロースが強かった理由は、アップルなどのGAFAMの株価の動きが良かったことが関係していると思われます。今後もGAFAMなどの時価総額の大きな銘柄の動きがよければ、大型グロースの優位は変わらないかもしれません。


ただし直近の1年間では、中型グロースと大型グロースのパフォーマンスがあまり変わらない傾向もでてきています。ですので、過去の動きが将来を保証するものではありません。


一方で、S&P500との比較では、13年間の期間だと3つのグロースETFがS&P500に勝っています。しかし1年の期間では大型グロースと中型グロースはS&P500に勝つも、小型グロースはS&P500に負けています。


比較対象ETFと比較期間

ここから調べたデータを載せていきます。まず調べたETFの説明です。基準となるものは「S&P500」。S&P500を基準として、


・大型グロースETFの「MGK(バンガード 米国メガキャップ・グロースETF)」


・中型グロースETFの「VOT(バンガード・米国ミッドキャップ・グロースETF)」


・小型グロースETFの「VBK(バンガード・米国スモールキャップ・グロースETF)」


の3つを比較します。


次に調べる期間は1年、2年、5年と13年間。13年間と中途半端なのは、大型グロースETFのMGKが2008年に上場しているためです。


1年間:大型グロース(+32.89%)→中型グロース(+27.59%)→小型グロース(+16.60%)

まずは1年間で比較。>

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黒:大型グロース 赤:中型グロース 黄:小型グロース 青:S&P500


大型グロース(MGK)が32.89%、中型グロース(VOT)が27.59%、小型グロース(VBK)が16.60%となっています。大型グロースがやはり強い。中型グロースもなかなか良い具合に動いています。小型グロースはプラスなのですが、大型・中型に比べると約半分のパフォーマンスで、比較するとかなり弱い動きとなっています。


ただ2021年の初め、小型グロースが大型・中型グロースに勝っていた時期があります。時期によっては勝っていた、という感じです。


2年間:大型グロース(+83.29%)→中型グロース(+63.46%)→小型グロース(+46.62%)

次に2年間で比較。

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黒:大型グロース 赤:中型グロース 黄:小型グロース 青:S&P500


大型グロース(MGK)が83.29%、中型グロース(VOT)が63.46%、小型グロース(VBK)が46.62%となっています。2年でも大型グロースが優位、次に中型、小型となっています。


こうやってみると、小型グロースはかなり特異な動きをしていることがわかります。あえて小型グロースに投資する必要もないのかなと感じます。


5年間:大型グロース(+197.43%)→中型グロース(+137.91%)→小型グロース(+112.41%)

次に5年間での比較。

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黒:大型グロース 赤:中型グロース 黄:小型グロース 青:S&P500


大型グロース(MGK)が197.43%、中型グロース(VOT)が137.91%、小型グロース(VBK)が112.41%となっています。5年間でも順位は変わらず。


13年間:大型グロース(+470.89%)→中型グロース(+347.82%)→小型グロース(+332.94%)

最後に13年間での比較です。

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黒:大型グロース 赤:中型グロース 黄:小型グロース 青:S&P500


大型グロース(MGK)が470.89%、中型グロース(VOT)が347.82%、小型グロース(VBK)が332.94%となっています。13年間でも大型グロースのパフォーマンスがいいです。興味深いのが中型と小型のパフォーマンスがあまり変わらないこと。短期では小型グロースは弱いのですが、長期ではいずれ中型グロース並みのパフォーマンスに戻る可能性もあります。ただあえて、ギャンブル的に小型グロースに投資する必要もないのかなと考えることもできます。


まとめ:グロースETFに投資するなら大型は必須。保険のために中型にも投資。小型はあえて投資する必要なしか。

まとめに入る前にまず説明しておくこと。それは過去のパフォーマンスは将来の動きではないこと。それを踏まえた上でまとめを。


まずグロースETFに投資するなら大型グロースは必須です。パフォーマンスが全然違います。次に大型だけでなく、保険のために中型グロースも必要かなと。大型グロースのパフォーマンスが悪いときが来る可能性もあるので、それは中型グロースでカバーしようと。


小型グロースはあえて投資する必要はないのかなと感じます。理由は「パフォーマンスが一番悪い」「パフォーマンスが悪いのに値動きが荒い」「大型グロースの保険には中型グロースで良い」。


ただし怖いのは小型グロース優位の時代が訪れること。ないとは言い切れないです。小型→中型→大型になる可能性もあります。色々考えると、大型グロース優位、小型グロースのどちらが優位の時代にしろ、中型グロースへの投資は保険として必要なのかもしれません。