ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

【VTIの動き・9月27〜10月1日】調整強まり−1.97%。米国10年債利回りの上昇には気をつける。

目次


VTI(Vanguard Total Stock Market)の、先週1週間の動きを振り返り、今後の役に立てようという記事です。

1.VTIと主要指数の動き

まずはVTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の先週1週間の動きです。


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VTI−1.97%、S&P500−2.21%、NYダウ−1.35%、ナスダック−3.20%、ラッセル2000−0.29%となりました。全般的に調整局面が強いですが、特にナスダックの下落が強い。GAFAMは軒並みやられています。GAFAMは株式市場の構成比率が高いので、ここがやられると痛い。逆にGAFAMの構成比率0%のラッセル2000は−0.29%と横ばい程度。今の調整は大型株が中心ということを示唆します。


2.VTIのチャート

次にVTIのチャートです。


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完全に50日移動平均線を下回っています。ここで参考になるのは去年の9.10月の相場。去年も50日移動平均線を下回りまして、2回底をつけた後に反転しました。今回も下落した後、再度、高値基調に戻るのか。現在の9.10月という時期も重なるので、去年の動きを株式市場参加者は気にしていると思います。


ただし去年と違うのは、今はFRBの政策が変化する時期ということ。FRBの政策は金利やマネー量の変化なので、株式市場に大きな影響を与えます。去年は緩和マックスの状況、現在は緩和縮小開始の状況。様子がかなり違うので、どうなのかなと思います。1つ言えるのは金融相場は終わり、業績相場が始まっているということでしょう。


3.主要指数の予想PER

主要指数の予想PERです。ウォールストリート・ジャーナルより参照。S&P500の予想PERは21.47、ナスダックは27.75、NYダウは18.56、ラッセル2000は32.68となっています。


先週のS&P500の予想PERは22.04だったので少し下落。ただ21.47でも過去の平均よりは高い状況です。調整色が強まってもおかしくないですが、激しく悲観的になる必要もないのかなと感じます。


4.米国10年債利回り

株価に大きな影響を与え、投資の大事な指標である、米国10年債利回りです。先週金曜日時点で、1.465%となっています。


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金曜日には1.4%台に低下しましたが、途中には1.5%台にのせ株価は下落しています。あまり激しく動くと危ないですね。これからテーパリングも開始されるので、国債購入圧力が減るのは確かで、金利は上昇傾向が続く可能性が高いです。


5.経済イベント

先週1週間の重要な経済イベント、指標です。まずは、アメリカのGDP確定値。予想6.6%、結果6.7%。予想を超えたことで、米国経済は強いことが確認されています。


次にPCEデフレーター。予想4.2%、結果4.3%。非常に微妙な数値です。インフレ指標がガクッと下がってくれればいいのですが、高い水準を保ったままです。


最後にISM製造業景況指数。予想59.6、結果61.1。これはすごく強い数値です。いろいろありますが、米国の経済は基本的に強いイメージで合っています。


6.今後のVTI

これらの動きを見て、VTIについて考えてみました。まずは米国の経済は強いということ。経済が強いこと=企業業績も悪くない、ということです。業績が最悪なことにはなりえないです。一方で、FRBの政策変化により、金利は上昇傾向です。ですから株式市場は、金利の上昇と経済の好調さのせめぎ合いに位置し、先週は金利の上昇のほうが強く意識されたのかなと感じます。


金利が上昇傾向にあるうちは、株価も強くならないと思います。大事なのは金利がどのあたりで高止まりするのか。テーパリングも開始されるので、以前のように1.2〜3%に戻ることはないのかもしれません。2021年初には1.6〜7%とつけましたが、そのあたりが1つの目安でしょう。


まあ何はともあれ、VTIの売りはないですね。今下がっているところを少しづつ拾っていくのもいいかもしれません。一度に買い出動もありえないです。どこが底か分かりませんから。


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冒頭にGAFAMがやられたら、株式市場もやられるということを書きましたが、それを回避するには中型株や小型株の比率を高めるのがいいと考えています。個別銘柄で揃えるのは難しいので、ETFで対応するのがスマートと考えています。私はラッセル2000に連動するETFに投資しています。

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