ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

【VTIの動き・9月20〜24日】VTI+0.26%。米国の経済状況は悪くない。中国恒大問題がとりあえず落ち着きを見せ反発。

目次


VTI(Vanguard Total Stock Market)の、先週1週間の動きを振り返り、今後の役に立てようという記事です。

1.VTIと主要指数の動き

まずはVTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の先週1週間の動きです。


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VTI+0.26%、S&P500+0.51%、NYダウ+0.62%、ナスダック+0.02%、ラッセル2000+0.76%となりました。中国恒大の債務不履行の問題で週初は下落しましたが、この問題が中国国内の問題で、世界経済には波及しないのではないかという見方が浮上して反発。先週よりほぼ変わらずで終わりました。


2.VTIのチャート

次にVTIのチャートです。


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週の初めには50日移動平均線を割り込みましたが、株価は反発し50日移動平均線上に戻しています。これはいつもどおりの展開、株価が下がると反発しそのまま上昇というパターンになるのか、それとも一度は反発し、再び下落するのか、もしくはこのまま横ばいなのか。


私がいつもお世話になっているじっちゃまこと広瀬隆雄さんは「9.10月は相場が悪い」と言われています。2020年も9,10月は悪かったです。ですからもう一度株価が下落しても不思議ではないです。


3.主要指数の予想PER

主要指数の予想PERです。ウォールストリート・ジャーナルより参照しています。S&P500の予想PERは22.04、ナスダック100は28.82、NYダウは18.89、ラッセル2000は32.93となっています。


先週終わりより、ほんの少し上昇。前回はS&P500が21.96でした。どちらにしろ20以上は予想PERの過去の平均よりは高い水準となっています。


4.米国10年債利回り

株価に大きな影響を与え、投資の大事な指標である米国10年債利回りです。先週金曜日時点で、1.453%となっています。


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じわっと上げてきました。1.4%台に突入です。FRBによる金利引き上げが、従来の2023年から2022年になるのではないかという思惑から金利は上昇しています。FRBによるテーパリング開始、政策金利の引き上げを考えると、これから金利の上昇は続きそうな気配が、、、。株価にどういう影響があるのか、、、。


5.経済イベント

先週1週間の重要な経済イベント、指標です。先週はFOMCが開催されました。


米FRB、金融政策の現状維持決定、次回の縮小決定示唆、利上げも2022年中に前倒しか(米国) | ビジネス短信 - ジェトロ


テーパリング開始はおそらく11月に決定されるのでしょうが、「次回以降」とあるので11月以降という可能性も捨てきれません。ただし利上げ開始予想が従来より早まっているので、テーパリング開始が遅くなることは矛盾します。予想通り11月開始決定でしょうか。


8月の新築住宅販売件数は市場予想71.5万件に対し、結果74.0万件となりました。経済指標はまちまちですが、住宅に関しては良い指標が多いです。


最近の米国経済指標をみていると、良くないものもありますが、総じて言えばなかなか堅調に推移しているのではないかと思います。米国の経済状況は成長鈍化しているのかもしれませんが、悪化している状況ではないです。


6.今後のVTI

これらの動きを見て、VTIについて考えてみました。とりあえず一度は調整。再び、調整があるのか。マイナス要因としては、①FRBのテーパリング開始と利上げ、②米国の経済指標の悪化が続くこと、③中国恒大問題ではないかと。


テーパリング開始と政策金利の引き上げは、一見マイナスのように見えますが、FRBに関してはパウエル議長がやり手であり株式市場から信頼されているので、FRBの政策で株価が大きく下落することはないかもしれません。パウエル議長は株式市場を上手くコントロールしているように見え、バーナンキショックのようなこともありません。かなりのやり手で、これまでの実績を考えると株式市場にタントラム(癇癪)を起こすことなく、FRBの政策を実行しそうです。


そう考えるとリスクが浮上してきて、パウエル議長の交代はリスクとして浮上します。バイデン大統領はわざわざ株価が下落するリスクを犯して、パウエル議長を交代させるのか。


問題があるとすれば経済指標の悪化。それを引き起こすのはインフレの上昇でしょう。5%前後のインフレが高止まりすると、購買意欲の減退→需要減→経済悪化→経済指標の悪化という流れになる可能性があります。ここが一番のリスクかなと。ただ今のところ大きく経済指標が悪化しているものは見受けられません。


中国恒大問題は世界経済に影響を与えない見方が出てきています。中国人民元で多くの債券を発行しているのでダメージを受けるのは中国国内であって世界経済ではない。リーマンショックは世界中にデフォルトの可能性のある債券が販売されていたので経済危機が起きました。どちらにしろ中国政府が、力技で中国恒大に制裁的な行動を取ると思いますが、問題が大きく波及するようなやり方はしないのではないかと思われます。


結局は米国の経済次第です。私は米国の経済指標はそこまで悪くないと思います。リスクはFRBの金融緩和縮小ですが、縮小は裏を返せば米国の経済が良いということ。経済が良くないと出来ない。ですから、株価も大きな上昇はないかもしれませんが、大きな下落もないのかもしれません。


私はVTIを保有しつつ、下がったところで買い、という方向性でいきます。


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私はVTIを中心としたコアサテライト戦略を採用しています。じっちゃまこと広瀬隆雄さんの記事で目覚めました。
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