ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

【4月18〜22日米国株まとめ】株式市場の現状とこれから、行動。

目次

概要


米国株式市場の状況を把握し、今後の投資行動を考える記事です。この記事は米国株のことをもっと知りたい、いい加減初心者を脱したい投資歴15年以上の投資家が書いています。ですので自分と同じ初心者を脱し、さらに極みを目指すハードな方に読んでもらいたい記事です。記事を読んでもらうといろいろな視点から見ることができると考えています。


まずはこの記事の結果から書きます。


現在の状況  ⇒  株価は弱気相場です。FRBによる相次ぐタカ派発言が尾を引いています。


今後の予測  ⇒  今週は上昇をみています。ただし過去の下値を割り込めば、最悪の展開が待っています。ここで踏みとどまれば、まだ期待はできますが。中長期でも少しわからなくなってきました。やはり2021年までの相場とは違います。


株価の上昇、下落の可能性  ⇒  今週は反発をみていますが、ギャンブル的な要素を含んでいます。下落の可能性はかなりあると思いますので、現金比率高めの様子見が正解でしょう。


今後の投資行動  ⇒  今週は株を少し買っていこうと考えています。まずは4250で一回、4220で2回めの買いを考えています。やはり下げているときに買わないと勝ちは見えません。ただしかなりギャンブル要素を含みますので、4220を割りさらなる下落を招くリスクはあります。


中長期的には非常にわからなくなってきました。というのもFRBの利上げが市場の想定通りに進んだら、流石に株価は上昇できなくなると思います。ただ企業収益は悪くないので、上昇することなく横ばいかなと思います。


次にこの結論に至った理由を1つずつ書いていきます。


1.VTIと主要指数の動き:米国株は大幅安


VTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の1週間の動きです。VTI−2.92%、S&P500-2.75%、NYダウ-1.86%、ナスダック-3.83%、ラッセル2000-3.21%となりました。

Investing.comより参照


米国株は大幅安です。理由としてはパウエル議長の0.5%利上げ発言やその他のFRB幹部によるタカ派発言が、株式市場に逆風になっています。今は弱気相場の最中であるといってよいのかもしれません。


2.S&P500のチャート:弱気相場が続くも反発期待あり


次にS&P500のチャートです。

青:50日移動平均線 赤:200日移動平均線 ボリンジャーバンド MACD


MACDは下向き方向であり、弱気相場の継続と見ていいと思います。ただしそろそろ反発の期待が出てきてもおかしくない頃です。S&P500がボリンジャーバンドを下抜けたとき、高確率で反発しています。下値のメドは4220あたりかなと考えています。


3.主要指数の予想PER:歴史的に平均


主要指数の予想PERです。S&P500の予想PERは19.35、ナスダック100は24.75、NYダウは18.04、ラッセル2000は22.93となっています(ウォールストリート・ジャーナルより参照)。


4.米国10年債利回り:2.9%で高水準だが、いったん落ち着いた


株価に大きな影響を与える米国10年債利回りの動きです。先週金曜日時点で、2.905%となっています。

Investing.comより参照


相変わらず高止まりですが、上昇に一服感がでています。過去数年間の高値3%を前にいったんの足踏みでしょうか。ただしここで止まると考えるのは早計です。


FRBの利上げは間違いないですが、インフレの鈍化も指摘されています。この水準で止まっているということは、債券市場はインフレの鈍化を見込んでいる可能性があります。


5.市場が見る政策金利予想:0.5%のみならず0.75%利上げを織り込む


市場の2022年6月15日時点の政策金利予想です。


一番高い予想金利は1.50〜1.75%で69.8%となっています。次に高い予想金利は1.25〜1.50%で29.9%となっています。

cmegroupより参照


市場の2022年12月14日時点の金利予想です。


一番高い予想金利は2.75〜3.00%で45.0%となっています。次に高い予想金利は3.00~3.25%で29%となっています。


非常に高い利上げ幅で市場は0.5%だけでなく、0.75%の利上げも織り込んでいます。0.5%利上げでも驚きですが、0.75%利上げまでなると経済への影響が懸念されます。FRBが経済への打撃を考慮せずに0.75%利上げをするとなると、インフレを制御できなくなる恐れを抱いているという証拠です。


いまさらですが、やはりこうなる前に利上げをしておくべきでしたね。やはりFRBの失策となると思います。


一方でインフレの鈍化が進むとFRBはそこまで利上げせずにすむ可能性があります。そうなると株価にはプラスかなと考えます。


6.FRBの動き:タカ派発言相次ぐ


FRBの動きです。


パウエルFRB議長、利上げ前倒し支持-5月0.5ポイントも選択肢 - Bloomberg


0.75ポイントFRB利上げ議論に道開く-1994年に言及のブラード氏 - Bloomberg


メスター総裁「整然とした」利上げ支持-0.75ポイントの行動必要ない - Bloomberg


とうとうパウエル議長から0.50%利上げ発言がでてきました。おそらく5月のFOMCで0.50%の利上げが確実でしょう。問題はその先ですが、6月も0.50%の利上げになるのではないでしょうか。FRBでもっともタカ派のブラード総裁は0.75%利上げを言っていますが、その他の中道派やハト派に人たちは及び腰になっていると思います。


要は6月までに発表されるインフレ指数が重要な判断材料となると思われます。


7.経済指標:


先週1週間の重要な経済イベント、指標です。先週の大事なイベントはパウエル議長の発言のみでした。


8.米国家計の債務返済比率:ここはまだ大丈夫


米国の家計の債務返済比率です。2021年第4四半期時点で9.34となっています。コロナ前の2019年頃は9.5を超えるのが普通でしたので、今の9.34は歴史的に見ても低い水準です。現在、高インフレが家計を圧迫していると見られ、少しづつ上昇していますが、まだまだ安全だと思います。


インフレは起きていますが、一方で失業率は歴史的に低く、米国民にお金は行き渡っている状況です。ただしインフレで家計は圧迫され、消費がどうなるのかリスク要因になっています。


9.今後の企業EPS:企業業績は強い


今後の企業業績について考えます。

FACTSETより参照


現在2022年第1四半期決算を発表していますが、79%の企業が予想を上回る決算を発表しています。


10.まとめ:今後の米国経済と株式市場、そしてVTI


これまでの事実を考察し、もう一度今後の米国株式市場とVTIについて考えてみます。


現在の状況  ⇒  株価は弱気相場です。FRBによる相次ぐタカ派発言が尾を引いています。


今後の予測  ⇒  今週は上昇をみています。ただし過去の下値を割り込めば、最悪の展開が待っています。ここで踏みとどまれば、まだ期待はできますが。中長期でも少しわからなくなってきました。やはり2021年までの相場とは違います。


株価の上昇、下落の可能性  ⇒  今週は反発をみていますが、ギャンブル的な要素を含んでいます。下落の可能性はかなりあると思いますので、現金比率高めの様子見が正解でしょう。


今後の投資行動  ⇒  今週は株を少し買っていこうと考えています。まずは4250で一回、4220で2回めの買いを考えています。やはり下げているときに買わないと勝ちは見えません。ただしかなりギャンブル要素を含みますので、4220を割りさらなる下落を招くリスクはあります。


中長期的には非常にわからなくなってきました。というのもFRBの利上げが市場の想定通りに進んだら、流石に株価は上昇できなくなると思います。ただ企業収益は悪くないので、上昇することなく横ばいかなと思います。