ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

【4月4〜8日米国株まとめ】株式市場の現状とこれから、行動。

目次

概要


米国株式市場の状況を把握し、今後の投資行動を考える記事です。この記事は米国株のことをもっと知りたい、いい加減初心者を脱したい投資歴15年以上の投資家が書いています。ですので自分と同じ初心者を脱し、さらに極みを目指すハードな方に読んでもらいたい記事です。記事を読んでもらうといろいろな視点から見ることができると考えています。


まずはこの記事の結果から書きます。


現在の状況  ⇒  横ばい。相場はどちらに行くのか迷っている。


今後の予測  ⇒  今週は横ばいの継続を見ています。中長期では上昇と考えていますが、決算のガイダンスが悪ければ株価は下がると思います。特に注目はGAFAM決算のガイダンスです。


株価の上昇、下落の可能性  ⇒  両方あると思いますが、今週に関しては横ばいを想定しています。決算シーズン前でどちらにも行けないのではないかと踏んでいます。一部企業の決算発表はありますが、まだまだ先は長いです。


今後の投資行動  ⇒  今週は少し株式比率をあげようと考えています。現在株式86.37%、現金13.63%です。これを88%:12%まで引き上げます。本当に少しですが。4月中は株価が上がると考えているので、少しづつ比率を上げます。5月に入って株を売ろうと考えています。


次にこの結論に至った理由を1つずつ書いていきます。


1.VTIと主要指数の動き:下落


VTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の1週間の動きです。VTI-1.70%、S&P500-1.27%、NYダウ-0.28%、ナスダック-3.86%、ラッセル2000-4.60%となりました。

Investing.comより参照


下落した理由ですが、私はテクニカルな要因だと考えています。最近の株価上昇した反動で調整局面になっていると思われます。一方でファンダメンタルな要因を求めると、FRBによる金融引締めやインフレの後進による景気後退懸念がリスク要因として捉えられています。ただ景気後退懸念はこの先どうなるかわからない要因で、景気後退が起きないことも想定されます。景気後退に関してはどちらにいくのか、株式市場は逡巡している可能性があります。


現時点の株式市場は、3日連続で横ばいになっています。上に行くのか下に行くのか迷っている状況です。おそらくこれから始まる決算シーズンで方向性が決まると考えています。


2.S&P500のチャート:200日移動平均線上で止まる


次にS&P500のチャートです。

Investing.comより参照


現在、200日移動平均線上で株価が動いています。上か下か迷っている状況です。ただここで下げ止まっているのは、一定の買い勢力がいることを示唆しています。売り勢力だけではないことは、心強いと思います。


3.主要指数の予想PER:最近は約20倍で推移


主要指数の予想PERです。S&P500の予想PERは19.97、ナスダック100は25.62、NYダウは18.07、ラッセル2000は23.01となっています(ウォールストリート・ジャーナルより参照)。


S&P500のPER約20倍が最近の定位置になっています。20倍を境に動く展開を予想しています。


4.米国10年債利回り:2.7%に急進


株価に大きな影響を与える米国10年債利回りの動きです。先週金曜日時点で、2.704%となっています。先週は2.389%でした。

Investing.comより参照


10年債利回りは急進。凄まじい伸びとなりました。この伸びでは住宅市況はさすがに悪化すると思われます。金利急進の背景にはFOMC議事録やFRB高官によるタカ派発言があります。どこまで利回りは上昇するのだろうかと思いますが、今は成り行きに任せるしかないと思います。


目安としては前回の高値の3.1%くらいでしょうか。ただそこまでいくのにまだ0.4%程度あります。


5.市場が見る政策金利予想:上方にシフト


市場の2022年6月15日時点の政策金利予想です。


一番高い予想金利は1.25〜1.50%で58.7%となっています。前回は63.9%でした。次に高い予想金利は1.50〜1.75%で28.7%となっています。前回は9.9%でした。

cmegroupより参照


市場の2022年12月14日時点の金利予想です。


一番高い予想金利は2.50〜2.75%で40.7%となっています。前回は38.0%でした。次に高い予想金利は2.75~3.00%で26.6%となっています。前回は13.0%でした。


市場の金利見通しは上方のシフトしています。FRB高官によるタカ派発言、さらに3%付近への利上げ指示発言で、金利見通しは上昇しています。不思議なのはここまで金利見通しが上昇しても、株価は大きく下落していないこと。景気に対する楽観などの理由があると思われます。


6.FRBの動き:タカ派発言相次ぐ


FRBの動きです。


www.bloomberg.co.jp


www.bloomberg.co.jp


www.bloomberg.co.jp


www.bloomberg.co.jp


総じてタカ派な言動が目立っています。FOMCではバランスシートの縮小が5月より開始される見通しです。前回の縮小よりも約2倍の量の引き締めだということで、金融当局の慌てっぷりが見て取れます。


ただし株式市場の動きをみるに、株式市場はまだFRBが景気後退を起こさずに引き締めを進めることができると考えていると思われます。


7.経済指標:ISM非製造業により、現在米国経済は良い


先週1週間の重要な経済イベント、指標です。

YahooFinanceより参照


ISM非製造業景況指数。予想58.4に対し結果58.3。ほぼ同じ結果となりました。前月より数字は良くなりました。この結果から分かるように米国経済は良いです。悲観論が増していますが、米国経済の現在の景気は良いです。リセッションに陥ると見ているエコノミストは多いですが、現時点ではまだ判断できません。


8.米国家計の債務返済比率:ここはまだ大丈夫


米国の家計の債務返済比率です。2021年第3四半期時点で9.21となっています。コロナ前の2019年頃は9.5を超えるのが普通でしたので、今の9.21は歴史的に見ても低い水準です。現在、高インフレが家計を圧迫していると見られ、現在はもう少し上昇していると思いますが、まだまだ安全だと思います。


9.今後の企業EPS:企業業績は強い

今後の企業業績について考えます。

FACTSETより参照


今週から決算発表が始まります。今回の決算は良いと思いますが、問題は見通し、ガイダンスです。ガイダンスが悪ければ株価は下がると思います。ただ一番重要なのはGAFAMのガイダンスです。GAFAMの時価総額は高く、この企業の決算がある程度株式市場を動かすといっても過言ではありません。


アップルやマイクロソフトのロシアでの売上はなくなると思いますが、ロシア売上は影響を与えるほど大きいとは思えません。DXの流れやアップルの動向をみると見通しは悪くないと考えています。


10.まとめ:今後の米国経済と株式市場、そしてVTI


これまでの事実を考察し、もう一度今後の米国株式市場とVTIについて考えてみます。


現在の状況  ⇒  横ばい。相場はどちらに行くのか迷っている。


今後の予測  ⇒  今週は横ばいの継続を見ています。中長期では上昇と考えていますが、決算のガイダンスが悪ければ株価は下がると思います。特に注目はGAFAMのガイダンスです。


株価の上昇、下落の可能性  ⇒  両方あると思いますが、今週に関しては横ばい。決算シーズン前でどちらにも行けないのではないかと踏んでいます。一部企業の決算発表はありますが、まだまだ先は長いです。


今後の投資行動  ⇒  今週は少し株式比率をあげようと考えています。現在株式86.37%、現金13.63%です。これを88%:12%まで引き上げます。本当に少しですが。4月中は株価が上がると考えているので、少しづつ比率を上げます。5月に入って株を売ろうと考えています。