ひろ投資ブログ

米国株と高配当、国債の分散投資

【12月8日・大型中型小型グロースの定期チェック】小型株、中型小型バリューが強く、大型株、大型中型グロースが比較的に弱い。ゲームチェンジャーは「CPI」「FOMC」「小売売上高」。


米国株のグロースの定期チェックです。大型・中型・小型のグロースETFの週間の動き、そしてバリューETFとの比較を定期チェックしています。どの指数が買われているのか、どの分類が動いているのかチェックし、パフォーマンスが少しでも良くなればと考え、書いています。


今回の結論ですが、「調整を挟んだが、米国株は基本は上。VTIをコアに大型グロースのMGKを長期で。今回の調整で大型グロースは反発力は弱いが、一番安定的」です。ではこの結論に至った情報を説明していきます。


12月8日時点の週間パフォーマンス:

まずは12月8日時点の各ETFの週間パフォーマンスです。

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Investing.comより参照


すべての分類が上昇しています。特に上昇している分類は、「Mid-Cap Value(+5.62%)」「Small-Cap Value(+5.63%)」「小型株全般(+5.09%)」です。相対的に弱い分類は、「Mega Cap 300 Growth(+3.28%)」「Mid-Cap Growth(+3.63%)」「大型株全般(+3.61%)」です。


強いのは「中型バリュー」「小型バリュー」「小型株全般」です。比較的に弱いのは「大型株グロース」「中型株グロース」「大懸株全般」です。

S&P500のチャート

他の分類のチャートと比較するため、まずはS&P500の動きをチャートで確認します。

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Investing.comより参照


今のところですが、今回の50日移動平均線を境に反発しています。50日移動平均線は明らかに意識されています。問題はこの動きが続くかですが、今週はCPI(消費者物価指数)の発表、来週にはFOMCがあります。この2つのビッグイベントがどうなるのかに注目です。


強い動きの「小型株(ラッセル2000)」のチャート

次に強い動きの「小型株」のチャート。ラッセル2000です。

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Investing.comより参照


小型株は高値から10%以上下落しましたが、現在はやや反発しています。小型株は50日移動平均線を境に行ったり来たりしていて、このまま上に上昇する可能性もありますが、再度下落する可能性もあります。


小型株は今年に入り、S&P500 に対しアウトパフォームが続いています。特に小型株グロースは大きく離されています。今回の上昇で、S&P500 に追いつく動きとなるのか、それとも少々の反発とみるのか、難しいところです。


弱い動きの「大型グロース(MGK)」のチャート

次に弱い動きの「大型グロース(MGK)」のチャート。弱いと言っても「比較的」ですが、確認します。

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Investing.comより参照


大型グロースは7日の株式市場の反発で、他の分類に比べると反発力は弱かったです。ただ今回の一連の下落で、あまり下落しなかったからという理由もありそうです。1ヶ月の動きで見ると、他の分類はマイナスですが、大型グロースはプラスを維持しています。


大型グロースは「弱い」というより、他の分類に比べると、常に堅調な動きを見せているといったほうがいいのかもしれません。


指標や動きなどでゲームチェンジャーになる可能性の出来事

直近の経済指標や50日移動平均線などで、株式市場の景色を変える「ゲームチェンジャー」を考えてみたいと思います。


まずは10日発表の消費者物価指数(CPI)。今回の一連の株価下落の背景にはFRBタカ派転向があるわけです。具体的にはパウエル議長のタカ派発言。この発言を引き出しているのは、インフレの高止まりです。FRBは一時的ということを言ってきたわけですが、そうではないかもしれないと意見を変更しています。


10日の消費者物価指数の発表で、もし市場予想を上回る数値が発表されると「FRBはインフレを抑えるために、さらに政策金利を引き上げるのでは?」という予想が市場に出て、株価は下落する可能性があります。


逆に市場予想を下回れば、「FRBはインフレを抑える圧力が少し和らいだ≒引き締めが弱まる」と予想され、株価に追い風となるかもしれません。


特に市場予想を上か下かに大きく振れた場合、株価に大きな影響を及ぼす可能性があります。


次に来週15日のFOMC。テーパリングの加速は当然実施されると思います。問題は政策金利の行方。緩和的な金融政策は当面、期待できないと思いますが、消費者物価指数の発表も踏まえた上で、市場は判断すると思います。とにかくFOMCは一大イベントですので、ゲームチェンジャーになる可能性は十分にありえます。


またFOMCと同じ日に米国の小売売上高が発表されます。おそらく高い数値が出てくると思われますが、万が一下回るようだと、市場のセンチメントは弱くなりそうです。


今後どうするか?

これまでの情報を踏まえてこれからどうするか考えてみたいと思います。まず基本的に米国株グロースは上方向だということ。そのうえでどの分類を買っていくか。


上だと考える理由は、「1.米国経済は強く、企業収益も上昇傾向」「2.FRB金利を引き上げるが、まだ1%も行っていない」からです。まだ緩和的だし、企業業績も強いとなると、基本的には上方向で見て良いのではないかと思います。


次にどの分類がいいか。基本はVTIをコアにして、安定の大型グロースETFのMGKを長期で。短期的には小型グロースのVBKを短期売買で購入してもいいかなと考えています。年初来で見ると、小型グロースの落ち込みっぷりが目を引きます。S&P500 とは約20%の開きがあるわけですから、この差益を狙うのはありではないかと思います。


ただし小型株は動きが激しいので、小型株を狙わずに、VTIと大型グロースのMGKだけで勝負するのが一番無難で、安定的だと思います。