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ジャクソンホールでのパウエル議長の発言は、タカ派トーンになると予想される

株価が下落しています。背景にあるのは「ジャクソンホールへの警戒」「景気後退」「FRBによる政策金利引き上げへの警戒」があります。中でもパウエル議長が発言するジャクソンホールは、今後のFRBの金融政策がどうなるのか非常に警戒されているイベントです。ジャクソンホールでのパウエル議長の発言は、インフレを退治するためにタカ派なトーンになると予想されます。


☆この記事で言いたいこと☆


ジャクソンホールでのパウエル議長の発言は、今後を左右する上で非常にポイントとなる。「1.投資家にヒントを与えないように煙に巻く。政策はデータ次第とか言って」「2.インフレを退治するためにFRB政策金利を上げる=タカ派」「3.インフレは収まっているので政策金利引き上げをやめる=ハト派」の3パターンがあるが、2のタカ派が最も可能性が高い。


これらのパターンを組み合わて発言するかもしれないが、議長はインフレを抑えるためと、市場が間違ったメッセージを受け取らないように、ある程度明確なタカ派の発言をすると考えられる。


相場の転換となり得るジャクソンホール

株式投資歴が長い投資家は、毎年開かれるジャクソンホールでのFRB議長の発言が、株式市場にかなりの影響を与えていることを経験していると思います。ですので株式市場はかなり警戒しています。


具体的に何を警戒しているかというと、


米10年債利回り、3%接近-ジャクソンホールのタカ派トーン織り込み - Bloomberg


この記事にあるように、インフレを抑えるためにFRBは更に利上げするという、タカ派な発言を警戒しています。


先週までの株高はFRBが利上げのペースを緩めるのではないか、という楽観的なハト派観測に基づいたものでした。議長の発言次第ではその観測が逆になる可能性があり、株安につながる恐れもあるのです。


これまでのFRB幹部の発言はすべてタカ派

パウエル議長の発言がどのようなものになるか、それは他のFRB理事や連銀総裁の発言が参考になると思います。


FRBはインフレ抑制のため、景気後退が起きても政策金利を上げるかもしれない。 - スタークジェガンの投資ブログ


この記事でも書きましたが、FRB幹部はすべてタカ派な姿勢で、インフレがピークを示した今でも、更に利上げをすると発言しています。FRB幹部らの違いは、9月の利上げ幅を0.50%にするか0.75%にするかです。ただし要点は0.50%か0.75%かではなく、FRB幹部たちが「インフレを退治する」ことを念頭においていることです。インフレを退治するということは、利上げが継続するということです。


このFRB幹部の流れを見ると、パウエル議長もインフレを退治するために利上げ継続の姿勢を持っていると思われます。


株高につながる発言は間違ったメッセージを市場に送る

パウエル議長はジャクソンホールでの発言で、おそらくは株高につながるようなメッセージを発しないと考えられます。議長が念頭に置かなくてはならないのは、「インフレを退治すること」だからです。


例えば「9月の金利引き上げ幅は0.5%」と言って、株式市場を喜ばせてもインフレは収まりません。なぜなら株高は人々の持つ株式の価値が上昇することにより、インフレを悪化させるからです。(株価上昇 ⇒ 資産上昇 ⇒ 家計に余裕ができる ⇒ 需要増加 ⇒ 物価高)。


またここでインフレを容認するような発言をすると、世の中は「FRBはインフレを容認している」と考え、収まりつつあるインフレが再燃するおそれがあります。これは1970年代に実際に起こったことで、一度消えかけたインフレが再び大きくなったために制御不能に陥り、1980年にボルガ−議長が大幅な利上げを余儀なくされたという苦い経験があります。この失敗は1970年代のバーンズFRB議長が引き起こしたものです。


ただし勘違いの多きFRBは、わけの分からないことを発言する可能性もある

FRB幹部もタカ派な姿勢なので、パウエル議長もおそらくタカ派な発言をしてくると思われます。そうしないとインフレを容認することになります。


しかしパウエル議長がハト派の発言をする可能性もなくはないです。パウエル議長率いるFRBは、インフレがかなり高まっていた2022年3月まで金利を上げませんでした。


FOMCは今すぐ臨時会合を開き、QE終了を-サマーズ元財務長官 - Bloomberg


この行動の遅さは驚くほどですが、政治的に嫌われる利上げは、当時、FRBの議長に再任される時期に差し掛かっていたパウエルさんには無理だったようです。早く利上げをすればするほど、インフレ退治も早く終わり、国民の痛みが和らぎ、株価ももっと早く回復できたはずです。しかしそれをしなかった。これは歴史的な愚かな失敗として教訓になると思います。


これに限らずですが、過去を見てもFRBは時折、意味のわからない行動を取ることがあります。ですから、今回のジャクソンホールでパウエル議長が勘違い発言をする可能性はなくもないです。


ただし今では、FRBは経済学者やエコノミストにかなり批判にさらされている状況でもありますし、FRB幹部と反対のことを言うこともないと思われるので、金利引き上げのタカ派トーンでジャクソンホールに望むと思われます。