ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

S&P500は最低でも前回安値3600にいく。

現在、S&P500は下落の真っ只中です。この下落どこまで続くのかというと、最低でも前回安値の3600に到達すると思います。理由は株式市場は「利上げ継続」「企業利益の悪化」「雇用の悪化」を織り込んでいないからです。今の下落では十分でないです。私は3600より下がる可能性を見ていますが、まずは控えめに予想し3600に行くと考えています。


☆この記事で言いたいこと☆

株価はまだまだ底値に近づいていない。下落トレンドの只中にあることを考えると、前回安値の3600はいくと思われる。株式市場はまだ「利上げ継続」「企業利益の悪化」「雇用の悪化」を織り込んでいない。すべて織り込むにはまだ時間がかかる。1つの目安は失業率が悪化するかどうか。

今回の株価下落は予想できた

Investing.comより参照


先日までの株価上昇は、楽観的な投資家たちに下落トレンドが終わったと勘違いさせるほど上昇しました。しかし上昇は下落トレンドに起こるただの反発局面でした。


投資の正解は高値のときに売ることでしたが、下落のきっかけとなったパウエル議長ジャクソンホールタカ派なコメントは、事前に告知されていたようなものです。


ジャクソンホールでのパウエル議長の発言は、タカ派トーンになると予想される - 米国株×日本株


ジャクソンホール前に他のFRB理事や総裁たちは利上げの継続を訴えていました。FRBをまとめる立場にあるパウエル議長が、その人達と大きく意見を異にすることはない。またインフレとの戦いは簡単に終わるものではありません。歴史をみれば分かります。パウエル議長も言及していますが、

「歴史が示すように、インフレ抑制のための雇用コストは、高インフレが賃金や物価の設定に定着するにつれて、遅れれば遅れるほど増大する可能性が高い」


この歴史で大きく参考にされるのが、1970〜1985年の高インフレ時代です。そしてボルカー議長が行ったことです。今のインフレはこの時代以来といわれていますから、この時代を勉強することは今の経済状況を理解する上で必須です。この時代への理解が進めば、現時点でFRBが利上げを解除することなどないと簡単に理解できました。


FRBはインフレ抑制のため、景気後退が起きても政策金利を上げるかもしれない。 - 米国株×日本株


株式市場はまだ「利上げ継続」「企業利益の悪化」「雇用の悪化」を織り込んでいない

株式市場がまだまだ織り込みができていません。いまだ株式市場には「金融緩和時代」という楽園の名残が見えます。すでにあの時代は終わったのですが、まだ楽観が株式市場に残っています。現時点でCNNが発表する強欲指数は49とニュートラルです。これがエクストリームフィアー、極端な恐れになるまで株価は下がるでしょう。


1つの例ですが、FRBは失業率が上昇するまで利上げを継続します(=雇用環境が悪くなるまで)。今はまだ失業率は上昇していません。むしろ改善傾向にあり下落しています。ですから1つの目安として、失業率が悪化するまで株価下落は続きます。再び書きますが、今は失業率は悪化せずに改善し下落しています。これが悪化するまでにはまだ時間がかかります。ですので株価の下落はまだ続くと考えられるのです。


もう少し書くと、失業率の悪化でまだ株価の下落は終わらない可能性があります。失業率の悪化がむしろ物価が収まるサインとなりますから、まだ終わりではない可能性があります。


最後に1980年前後に株価や政策金利がどう動いたのか、以前ブログに書きましたので、リンクを貼っておきます。


【米国】1979〜1985年のFRB政策金利、消費者物価指数、S&P500のデータと推移。 - 米国株×日本株


結局、株価の下落はまだ終わりではないということです。