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今週の経済指標
今週の水曜日に、アメリカの消費者物価指数の発表があります。これは非常に大事な指標です。予想は総合で8.7%、コアで6.1%となっています。原油価格が下がっているので、総合は先月より若干の減速予想、エネルギー・食品を除くコア指数は逆に上昇の6.1%となっています。
もし市場予想通りになれば、株価は下落すると読んでいます。というのもエネルギー価格が下落して総合が下落しても、コア指数を形成するものが上昇すれば、インフレ懸念は拭えないからです。というよりコアの上昇傾向が高まれば、より根強いインフレ懸念が喚起されます。
エネルギーや食品価格は一時的な要因で変化のあるものですが、コアのほうは変化の乏しいものなので、一度方向性が決まってしまえば、次の変化を起こすには何かしらの大きな要因が必要で、なおかつ時間も必要です。大きな要因とはFRBによる利上げですが、効果は出始めていると思われますが、まだまだ賃金や需要を冷やすには時間が短いです。
今週の消費者物価指数はよほど市場予想を下回らない限り、下落方向に左右すると思います。ただし総合だけでなくコア指数も下落するとなれば、株価は上昇余地があるかもしれません。
アメリカ10年債チャート
・MACD ゴールデンクロスを形成か。形は悪くない。上昇余地あり。
・RSI 上昇傾向。49.6352。ちょうど半分。上昇余地あり。
・ファンダメンタル FRB幹部による利上げ継続示唆、そして雇用統計の強い結果。これはFRBが大幅利上げをやる余地を残している。
・リスクリウォード 利回り上昇=価格下落に賭ける取引は良いと思う。少し前までは2.6%台でそれよりかは上昇したが、まだ上昇余地は残っていると思う。少しづつ買っていくのが良いか。
S&P500チャート
・MACD 買われすぎ水準。歴史的に見ても高い。これ以上、どんどん上昇していく地合いではない。
・RSI RSIも高い。
・ファンダメンタル 根本的には分からない。経済はそこそこ。FRBの利上げもある程度織り込んでいる。バンバン売られる展開ではないかもしれない。かなり難しいが、今週の上昇余地はなさそう。
・リスクリウォード 下方向に行きそう。ただし怖いのは今の株価の勢い。勢いがある。入るとして若干の売りかな。打診売り。
Nasdaqチャート
・MACD これも買われ過ぎを示唆。
・RSI RSIはかなり高い。買いは妥当ではない。
・ボリンジャーバンド バンド上方。
・ファンダメンタル 金利が上がればナスダックはやられる。なかなか難しいところ。FRBは利上げする気持ちは満々だが、実際、どうなるのかわからない。
・リスクリウォード 売りは面白い。まずは打診売りでよいかも。
原油WTIチャート
・MACD 売られ過ぎを示唆。
・RSI こちらも低い。
・ファンダメンタル ファンダメンタルは悪い。一応、OPECは増産したし、経済の鈍化傾向は明白。なかなか買える上昇ではない。
・リスクリウォード 非常に難しい。テクニカル的には買いなのだが、ファンダメンタルは悪いので、買いづらい。これは様子見。
金チャート
・MACD なんとも言えない。
・RSI これもなんとも言えない。
・ファンダメンタル ファンダメンタルは微妙。ドル高になる可能性はある。
・リスクリウォード これはギャンブル。どちらに行くかわからない。おそらくドル高として金売りだろうが、そこまでリスクをとっても、完全に当たっているとは思えない。ここには手を出さない。
リスクリウォードの低いのは
1.米国債売り
2.ナスダック売り
3.S&P500売り
まあすべてが完璧とはいかないが、今選ぶならこれでしょうか。この3つ短期的にすべてが買われすぎています。ファンダメンタル的にも売りですし、テクニカル的にも売り。これを少しづつのポジションでインしていくのがよいかもしれません。
ただし気をつけたいのは今の勢い。普通なら下落してもよいが、流動性が低いので変な方向に行く可能性もある。
まとめ
とうとう株売りのターン、米国債売りのターンがくるかもしれません。ただし気をつけたいのは、今の閑散相場。ボリュームがないので、あらぬ方向に行く可能性があります。間違えても良いように、少しづつ打診で入るのが良い方法だと思います。