目次
FRBの動きを考える
まずは基本となるFRBの動きから考えます。
基本的にインフレ抑制の行動が第一なのは変化ありません。あとは、どのように行動するか。今の論点は「7月利上げが0.75%か1.00%か」です。市場は1.00%の利上げも織り込んでいますが、おそらく0.75%の利上げがだと思われます。理由はFRBでもっともタカ派なブラード総裁とウォラー総裁が1.00%ではなく、0.75%の利上げを望んでいるからです。
FRB幹部は、高すぎる利上げは経済を悪くする可能性も考えています。インフレの高さが原油価格のかなり左右されている現状で、エネルギー価格がここまで下落すると、インフレの先行きに対し多少楽観的になるのも、不思議ではないです。1.00%の利上げをする必要があるのかということも考える必要があります。
市場が見る政策金利
7月の利上げ見込みは0.75%か1.00%に分かれています。また12月時点の予想も3.5%以上が多く、市場はFRBの見込みよりも大幅な利上げがあると考えているようです。
しかしこの見込みはかなり行き過ぎです。相場素人の私がいうのもなんですが、「もっともタカ派なブラード総裁ですら、12月末時点に3.5%を想定」「エネルギー価格の下落でインフレに下方圧力」があることを考えると、想像以上の高い利上げをする段階ではなくなっていると思われます。
これからはむしろ市場予想からどれだけ下の金利を見込むか、政策金利が12月末に3.5%に行くか、が問題となるでしょう。そこに投資チャンスがあると考えています。当然株価は上がる方向で考えています。
10年債利回りの動き
10年債利回りは3%前後をうろうろ。おそらく10年債利回りは上昇すると予想しています。というのもリセッション懸念で10年債利回りは下落していると思われますが、リセッションはないです。というか景気の減速は起きると思われますが、ここまで雇用が強いのにどうして景気が後退するのか。景気後退が起きても、FRBの政策と企業業績は悪くない水準が続くので、株価は大きく崩れないと思われます。
経済イベント
一番重要なインフレ指標が終わりましたが、注目すべきところはコアインフレだと思います。これは3月をピークに下がっています。ということは今のインフレの要因は、エネルギーと食品価格です。これが今は下落に転じている。先行きはどう考えても、インフレ率の低下は免れえない。