目次
FRBの動きを考える
まずは基本となるFRBの動きから考えます。
FOMC議事録で明らかなように、FRBはインフレ退治を優先的に、重点的にやるつもりです。やるというのは「景気鈍化を招いてでも政策金利を上昇させる」ことです。13日のインフレ指標次第ですが、7月のFOMCではおそらく0.75%の利上げを行うでしょう。
市場が見る政策金利
7月
7月の予測はほぼ0.75%利上げです。ただし興味深いのが1.00%の利上げの予測があること。かなり前のめりな予測だと思いますが、もし13日のインフレ指標が予想より高いものとなると、1.00%もあるかもしれません。
ただしよほどの高い数値でない限り、0.75%だと思われます。
9月
9月の予測で多いのは2.25〜2.50%。7月0.75%、9月0.50%のパターンです。FRB幹部の予測もこれに近いと思われます。9月までにインフレの鈍化が見られなければ、ひょっとすると0.75%の利上げもあり得ると思います。そうなれば株価にはマイナスの作用が働くでしょう。
全般的に言えるのは、市場の予測はFRBの予測よりも高いということ。もしインフレが鈍化すれば、金利見通しが引き下げられ、株価には大きくプラスとなるでしょう。
私の予想は「インフレは高止まりする、もしくは少しづつ鈍化する」です。どちらにしろ高いインフレ率は数ヶ月は続くと思います。まだFRBによる政策金利の引き下げ期待は早いと思います。それに伴う本格的な株高もまだ早いと考えています。ただしいずれその時期は来ます。
どちらにしろ7月13日のCPI発表は重要です。
10年債利回りの動き
10年債利回りは急上昇。油断できません。株高にはなりましたが、時間差で株安がくるかもしれません。ただし今は株に勢いが少しあります。
正直なところ、年末までに政策金利を3.4%に持っていこうとしているのだから、もう少し高くないとおかしい気がします。2年債は3.1%ですが、これももう少し高くないとおかしいです。おそらく10年債利回りはまだ上がるのではないかと考えています。
経済イベント
今週
今週の経済指標は重要でした。今週の指標は「景気が強い≒インフレはまだ続く」ということだと捉えることができます。ISMのように若干の鈍化傾向は見られるものの、米国経済は強いです。まだ需要が旺盛であり、人手不足による供給不足もすけて見えます。「需要>供給」の図式が見られるなら、インフレは継続していると見ていいと思います。
原油は下がっていますが、賃金上昇から派生するインフレはまだ続いていると考えられます。
来週
来週は運命のCPIです。予想は8.8%と非常に高いものとなっています。8.8%を超えれば阿鼻叫喚の絵となりそうです。CPI前に基本はポジションを持たないほうが良いでしょう。これが7%台に落ちればかなり凄いですが、予測の8.8%までは行かなくても、おそらく8%は維持するのではないかと考えています。