コアサテライト戦略で運用してみた

時間を味方につける、焦らない。

【1月10〜14日】米国株式市場の状況とVTIの動き。今週、今後ともに横ばいを予想。VTI50%、キャッシュ30%、XLE20%のポートフォリオ。

目次


米国株式市場の状況とVTIの動きを考察し、今後の投資行動の基にしようという記事です。まずは結論を述べたいと思います。VTIは先週−0.46%と小動きでした。今週と今後も横ばいの動きが続くのではないかと考えています。FRBは利上げをしますが、企業業績は好調なので両者が折り合って、横ばい。


投資方法としてはVTIを50%保持し、30%キャッシュ、残り20%はサテライト投資として数週間〜数ヶ月の短期売買を行うのがよいのかもしれません。現時点で有望な投資対象は石油ETFの「XLE」かなと。これを20%持ち、VTI50%、XLE20%、キャッシュ30%でこの時期をやり過ごすのがいいと思います。


次にこの結論に至った要因を1つずつ書いていきます。


1.VTIと主要指数の動き:50日移動平均線付近で小動き

まずはVTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の先週1週間の動きです。

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Investing.comより参照


VTI-0.46%、S&P500-0.30%、NYダウ-0.88%、ナスダック-0.28%、ラッセル2000-0.84%となりました。大きく動いたように思いましたが、結果的には小動きとなりました。今回はナスダックが比較的に堅調、NYダウとラッセルのマイナス幅が大きいです。


2.VTIのチャート:VTIは小動きだが、ナスダックのチャートが危ない

次にVTIのチャートです。

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Investing.comより参照


VTIは50日移動平均線を下回っています。なんとか踏ん張っている感じですが、2021年までの勢いはありません。50日移動平均線を下回ると、反発して上昇というパターンはもうなくなったと言っていいと思います。

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Investing.comより参照


こちらはナスダックのチャートです。移動平均線は200日のものです。50日ではなく200日です。ナスダックは200日移動平均線で踏ん張っていますが、かなり危ないチャートとなっています。200日を割り込むと取り戻すのに時間がかかりそうです。


こういう場合、大体起こってほしくないことが起こることが多いので、200日は割り込む可能性は十分にあります。ナスダック系にはしばらく近寄らないほうがいいと思います。


3.主要指数の予想PER:S&P500は歴史的にまだ高い

主要指数の予想PERです。ウォールストリート・ジャーナルより参照しています。S&P500の予想PERは21.10、ナスダック100は27.62、NYダウは18.59、ラッセル2000は25.89となっています。


S&P500のPERは歴史的にまだ高い水準ですので、調整の余地はまだあります。おそらくナスダックの調整により、ナスダックのPERが下がることによって、S&P500のPERも下落するのではないかと思われます。


4.米国10年債利回り:上昇ペースが続いている

株価に大きな影響を与える、投資の大事な指標の米国10年債利回りの動きです。先週金曜日時点で、1.793%となっています。

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Investing.comより参照


利回りは上昇ペースです。先々週に急上昇し1.765%で終わり、先週の終わりは1.793%まで上昇しています。調整はあるかもしれませんが、2022年の利上げペースを考えると上昇トレンドが続くと思われます。


市場の2022年6月15日時点の金利予想です。

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Investing.comより参照


0.50〜0.75%への利上げ予想は、先々週の金曜日から先週の金曜日までに、46.7%から50.7%まで上昇しています。市場は2回の利上げ予想を織り込んでいます。


市場の2022年12月14日時点の金利予想です。

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Investing.comより参照


12月14日時点では、3回の利上げ0.75〜1.00%への利上げ予想が多くなっています。次点で4回の利上げ1.00〜1.25%となっています。市場は3〜4回の利上げを織り込んでいます。


5.FRBの動き:金利上昇への方向は変わらない

FRBの動きです。先週はパウエル議長の発言がありました。「経済状況が悪くならないように行動する」と発言したことが、ハト派的と捉えられ株価は上昇しました。ただしインフレを抑えるという発言も当然あったため、結局はどっちつかずのスタンスだったと思います。発言の場が議会であったため、経済を悪くするとも言えないでしょうから、そのような発言がでたものと思われます。従来のスタンス、雇用は達成したのでインフレを抑えるために行動する=利上げを開始する、という方向性は変わらないと思います。


その他にFRB幹部の発言もあり、「3月利上げは間違いない」というような踏み込んだ発言も飛び出しています。この発言に市場が大きく反応しなかったというのは、市場がすでに3月利上げを織り込んでいる証拠なのかもしれません。


6.経済指標:消費者物価指数は予想通り。小売売上高は予想を下回り、不安がよぎる。

先週1週間の重要な経済イベント、指標です。

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Investing.comより参照


注目の消費者物価指数の発表がありました。予想7.0%に対し結果7.0%。CPIコアは予想5.4%に対し結果5.5%。ほぼ予想に一致したとはいえ、かなり高い水準です。問題はこれからどうなるのか。2022年末にむけて下がる予想は多いです。もし下がらなければ、FRBの利上げ圧力はまだ高まります。利上げは株価にマイナスですから、どうなるのか。


また小売売上高も発表されています。予想0.0%に対し結果−1.9%。やはりオミクロンの影響なのかもしれません。人々の行動制限が影響しているのか、もしくは11月にクリスマスの買い物を済ませていたのか。ただモノが売れないとなると、価格の上昇が抑えられ、インフレ率が下がる可能性もあります。


株式市場にとって一番いいのは、インフレ率が下がり経済が鈍化し、FRBが利上げペースを遅らせること。モノが売れなければ、このシナリオも可能性は出てきます。しかし現実的には家計は金を持っているが、金を使えない状況が続いていると言ったほうが近いのかもしれません。


7.米国家計の債務返済比率:ここは大丈夫

米国の家計の債務返済比率です。2021年第3四半期時点で9.21となっています。コロナ前の2019年頃は9.5を超えるのが普通でしたので、今の9.21は歴史的に見ても低い水準です。現在、消費意欲は旺盛で現在はもう少し上昇していると思いますが、まだまだ安全だと思います。


現実にどういう問題が起きているかというと、「賃金の上昇が起きて家計にお金が流れている」、「インフレは起きているが、お金を使いたくても供給の制約があって使えない」、「コロナが長引いて思ったように外出できず買い物の機会がない」という状況になっていると思われます。


8.今後の企業EPS:2022年も伸びる予定だが、企業のネガティブな見通しは増えそう

今後の企業業績について考えたいと思います。

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Investing.comより参照


企業の収益は増加傾向が続くようです。ただしネガティブなガイダンスが増えているようです。2022年前半は良さそうですが、後半に近づくにつれ、雲行きは怪しくなるのかもしれません。


9.まとめ:今後の米国経済と株式市場、そしてVTI

これまでの事実を考察し、今後の米国株式市場とVTIについて考えてみます。いくつかのシナリオがあると思います。


今週は横ばいを予想。最近いつも横ばい予想ですが、慎重になるべきときだと思っています。というのも時価総額の大きなナスダック系が危ないので、市場全体も危ない方向で考えるべきだと思います。反発して上昇という可能性はありますが、大きな上昇にはならないと思いますし、低い可能性に賭けるのはリスクとリターンのバランスが悪いです。


ここは無理に投資をせずに、慎重にキャッシュポジションをある程度持っておくべきです。


ただ最近考えているのは、石油関連ETFの「XLE」はいいなと。インフレはしばらく高そうだし、原油価格もなかなかしぶとい値動きをしています。XLE自体の値動きは非常に良いですし、石油関連はいいなと考えています。石油関連の個別株は難しいですが、XLEならある程度分散されています。


今の状況ではVTI50%、XLE20%のポートフォリオはいいのではないかと思います。


3ヶ月後ですが、これも横ばい。大きくに行く、下に行く、というのはなく、レンジの動きかなと思います。米国株で有名なじっちゃまや田中泰輔さんは、2023年は業績相場に移り、強くなると言われているので、2022年はVTIは50%と状況に合わせてXLEなどを20%程度組み合わせるという、方法でいいのではないかと思います。