目次
VTI(Vanguard Total Stock Market)の、先週1週間の動きを振り返り、今後の役に立てようという記事です。
1.VTIと主要指数の動き
まずはVTIとS&P500、NYダウ、ナスダック、ラッセル2000といった、主要指数の先週1週間の動きです。
VTI+1.92%、S&P500+1.82%、NYダウ+1.58%、ナスダック+2.18%、ラッセル2000+1.71%となりました。大幅高です。米国銀行の決算が良かったこと、小売売上高が市場予想を上回ったこと、10年債利回りの若干の低下、米国の債務上限問題の先送りなどにより、株価は上昇しました。本質的な株価の上昇の背景は、下がった株価に押し目買いが入っただけのような気がします。押し目買いを狙っている投資家が、どこで押し目を入れてくるかの問題で、それが今回は今だったという。
米国銀行の決算が良かったことは大きく、これから他の企業の決算も良いのではないかという期待を抱かせました。基本的に米国の景気は良いので、企業業績も悪くないものがでるのではないでしょうか。悪くなる要因に、半導体の不足があると思います。ですが、これはおそらく時間が解決する問題であり、スマホや自動車の需要が先延ばしになった分だけ、中期的な業績の下振れリスクが減ったと見ることもできます。
2.VTIのチャート
次にVTIのチャートです。
VTIは50日移動平均線を超えてきました。問題はもう一度、株価が下落する局面があるかどうか。昨年は一旦下落、上昇したあと、もう一度株価は下落しています。今年も回復したとはいえ、米国の債務上限問題は先送りされただけなので、問題に脚光が浴びると株価の下落要因となるのかもしれません。
3.主要指数の予想PER
主要指数の予想PERです。ウォールストリート・ジャーナルより参照しています。S&P500の予想PERは21.87、ナスダックは28.25、NYダウは19.07、ラッセル2000は33.09となっています。先週より上昇しました。どちらにしろ、過去の平均よりかは高いものとなっています。
4.米国10年債利回り
株価に大きな影響を与える、投資の大事な指標の米国10年債利回りの動きです。先週金曜日時点で、1.574%となっています。
米国債利回りは1.5%台前半まで下げる場面がありましたが、再び上昇しました。おそらく10年債利回りはテーパリングは織り込んでいます。あとは利上げをいつ織り込むか。利上げ開始時期はまだ決まっていないですが、利上げ開始時期は早まる可能性もあるので、もう1段のドル高もありそうです。
5.経済イベント
先週1週間の重要な経済イベント、指標です。
先週は重要な経済指標が多かったです。特に消費者物価指数。コア指数でインフレ率は4.0%となりました。4%のインフレが恒常化している感があります。原因は多々あり、労働者不足により平均時給が上がっていること、原材料価格の高騰、価格を上げても売れることが主因です。正直なところ、インフレが起こりモノの値段は上がっていますが、賃金も平均的に上昇しているので、インフレは実質的に意味の無いものとなっています。
ですから小売売上高もいいし、ISM製造業・非製造業景況指数も良い数値が出ています。米国経済の7割を占める消費が良いので、米国経済は基本的に悪くないと思います。
6.今後のVTI
これらの動きを見て、VTIについて考えてみました。基本は米国経済は悪くないというスタンスで、下がったところで押し目買いで良いのではないかと思います。債務上限問題が再び脚光を浴び、もう一回下げる場面も出てくるのかもしれません。そこは押し目買いのチャンスとなるので、待ち受けようと思います。
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