ひろ投資の大原則ブログ

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【米国・消費者物価指数】2021年の予想と結果、各月ごとのコメント。

 米国の消費者物価指数(CPI)のデータ。コア指数と総合指数の予想と結果、各月のコメントを掲載しています。消費者物価指数FRBの金融政策に大きな影響を与える指標です。理由はFRBの目標は、「雇用の最大化」と「物価の安定(インフレ率2%程度)」だからです。FRBは「PCEデフレーター」という別の物価指数を重視しているのですが、消費者物価指数のほうが一般的には重要です。消費者物価指数には総合指数とコア指数に別れます。総合はすべての物価指数。一方コア指数は、変動の大きい「エネルギー(ガソリンなど)」と「食料品」をのぞいた数値です。

予想と結果:チャートと表

消費者物価指数(総合)

消費者物価指数(コア)

2021年6月分(7月13日発表):予想を上回る上昇。ただしエネルギーと自動車価格の急上昇が原因か。

Consumer Price Index Summary - 2022 M10 Results

米消費者物価、2008年以来の大幅上昇-市場予想の全てを上回る - Bloomberg

 7月13日発表の消費者物価指数・総合は予想4.9%に対し、結果5.4%。コア指数は予想4.0%に対し、結果4.5%。これを受けて、インフレは一時的な高まりだという観測が、少し後退したかもしれません。しかし内訳をみると、エネルギーと自動車価格の急上昇が物価指数を押し上げています。ですから、この2部門を除けば、5.4%という高い数値はでていません。そこを考えると、インフレは一時的な高まりだという主張を裏付けるものになります。

 ただし5月分より高い数値が出たことで、インフレの高まりは一時的なものではないという主張にも、裏付けを与えることになります。今回の発表はどちらにも取れる内容で、判断が難しいです。他の経済指標と整合性を取りながら、判断するしかなさそうです。