ひろ投資の大原則ブログ

株と国債の長期分散投資、守りも重視します。

米国経済指標:米小売売上高、雇用統計、ISM非製造業総合景況指数(2020年6月済)

☆6月米小売売上高

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6月の小売売上高は524.3で、前月比7.5%増でした。この524.3という数値はパンデミック前の数値と同じ規模の数値です。増加の背景には「経済活動が再開されたため」とか「政府による家計への支援があるため」などとニュースでは報道されています。

 

問題はこの規模の小売売上高がいつまで続くのかということ。この規模の売上高が続くのならば、企業も人を雇い、雇用も回復するでしょう。景気はいい流れに戻ることができます。しかし報道にありますが多くの懸念があります。コロナウイルスによる企業の倒産、失業の影響はまだまだ予測不可能で、本格的な景気後退はこれからくるのではないかという懸念。経済活動は再び停止に追い込まれ、政府による支援も限界が近づいているという記事も見ます。このような疑念が現実のものとなると、小売売上高は再び低下し、米国のGDPの7割を占める個人消費の失速が表面化します。

 

ですので6月の回復ではまだまだ安心できず、問題はこれから先、7,8月と続く小売売上高です。落ち込むのは避けてもらいたいですが、経済活動の再停止、失業率の高さからくる家計の圧迫などを考えると、低下は不可避のような気もします。

 

☆6月ISM非製造業

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6月のISM非製造業総合景況指数は57.1でした。節目の50を超えているので、ロックダウンが終わり景気は戻ってきているということでしょう。ただコロナウイルスが再拡大している中で、この拡大がいつまで続くのかも気になります。またサブ項目の雇用は43.1と以前低いままです。雇用は経済の起点なので、ここが高くならないと本格的な回復には至らないと思います。

 

☆6月雇用統計

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雇用統計は480万人増と大幅に増えました。失業率も11.1%と回復しています。ただ依然として新規失業保険は増加しているし、失業率も回復しているとはいえ11.1%と高い水準です。決して楽観して良い数値ではないです。